新型火星人「CN700」ご活用事例
火星人の新機能で定番商品をグレードアップ

有限会社 菓子処たかはし 様 (埼玉県児玉郡美里町)

埼玉県児玉郡美里町。その名の通り「美しい里の町」をイメージする風光明媚な所で、この澄みきった自然のなかでつくられる「ブルーベリー」や「えごま」などの農産物が有名である。この地に、これらの自然の恵みを素材として生かす創造性に富んだ和菓子店がある。創業から72年、地域に根ざして菓子づくりに取り組む「菓子処たかはし」様だ。同店の主力商品は、季節の大福シリーズ。取材した夏の時期には「ブルーベリー大福」、秋・冬の時期は「えごま大福」、春は「いちご大福」と季節ごとにお菓子を美里町の旬の素材で彩り、地元のPRにも一役買っている。このたび、弊社の新型火星人「CN700」をご導入いただき、主力商品を含む定番商品およそ70アイテムのグレードアップに邁進中だ。今回は、長く続くコロナ禍での地域密着型菓子店の地道な取り組みについて取材させていただいた。

渾身の逸品「ブルーベリー大福」

その「ブルーベリー大福」は、取材前の予想をはるかに超えるインパクトのあるものだった。鮮やかな紫色の大福生地からのぞくみずみずしいあんこと新鮮で熟した証である白い粉(ブルーム)を身に纏ったブルーベリーが3粒顔を出す。ことさら中央に配された大きな粒のブルーベリーは見た目にもとても印象的だ。食べてみるとさらに印象が深まる。口いっぱいにブルーベリーの香りが広がり、何とも言えない満足感が得られるのだ。さっそくこの商品について、社長の野澤諭志様にお話を伺った。「まさに見た目のインパクトと食べた時のブルーベリーの印象を際立たせた商品なんです。真ん中に見える大きな粒のブルーベリーは、タイタンと言う品種でして、ここ美里町に約20軒ある農家さんでも2軒ほどしか栽培していない希少なものです。たまたま懇意にしている地元農家さんのところに出向いた時に見て、こんな大粒なものがあるんだと衝撃を受けました。食べてみてもしっかりとした味わいがあって、これは使わない手はないと即決したんです。それとこの大福ですが、実は生地だけではなく、あんこにもブルーベリーの果肉を混ぜ込んでいるんです。あえてここまでやるのかという限界に挑戦した、ブルーベリー120%の商品なんですよ(笑)」。まさに同店渾身の逸品「ブルーベリー大福」は幅広い支持を得て、町内にとどまらず周辺地域にも多くのファンを持っている。

今だからこそ「CN700」を

「菓子処たかはし」様は、古くからレオン包あん機を継続的にご活用いただいている。このたびの「CN700」導入までのいきさつについて会長の野澤進様にお話を聞かせていただいた。「レオンさんの包あん機は、包着盤式の『208型』から愛用しています。導入当初はまだ使い方もままならなかったので、女房と2人でレオンさんにお邪魔して『パイ饅頭』のつくり方を教わったことがありました。本当に丁寧に教えてもらって、こんなにお饅頭の知識がある技術員がいる会社なら今後も安心だなと2人で話しながら帰ったのを良く覚えています。その後も包着盤式は『208型』から『209型』に切り替えて、火星人は、『CN120』から『CN500』に切り替えて繋いできました。ここ数年、ちょうど包着盤式も火星人もそろそろ買い替えかなという時期が来て、いろいろと思案していたんです。その中で新型火星人『CN700』が発売されたのを聞いてとても興味がわきましたね。ただ、世間はコロナ禍の真っただ中。うちも、冠婚葬祭や自治体行事での注文も無くなり、売り上げが見込めないところで、正直相当悩みましたよ。その時に息子とも話したんです、逆に日々の製造に追われず、試行錯誤する時間がある今だからこそ入れ替えるべきじゃないかって。定番商品を今のうちに見直して、新商品も準備してコロナが収束した時には、離れていたお客さんを必ず振り向かせてやろうと」。

新しい機能を使ってみたい!

実際の「CN700」の使い勝手について、野澤社長はこう話す。「なんと言っても一番のお気に入りは、素材を送る新機構ですね。『おはぎ』をつくるとはっきり分かります。あんこが殆ど傷まない、素晴らしい品質に仕上がります。同じくらい『2段コンベヤー』もいいですね。うちでは、団子やクッキーなど小物商品をやっていますが、高速での生産が本当に安定しています。大福も本来通常の1段でいいんでしょうけど、この安定感が大好きなので、あえて『2段コンベヤー』でやっています。使い方は、自分たちでもいろいろ試していきたいと思っています。それと外せない機能がもう1つ。コンベヤーの上下のタイミングなど微調整が全て操作パネルで行えることです。今回の入れ替えで、包着盤式の包あん機も『CN700』に統合するので、一部の商品の皮まわりが心配だったんです。それが、コンベヤーの動きも簡単に微調整ができて、商品の皮まわりがとても良くなったのを見て、これならいけると確信しました。定番商品の品質の底上げは間違いなく実現できると思います。自分自身、最初にレオンさんのラボで『CN700』を見せていただいた時に、自分の店のあの商品も、これらの新機能を使えばこうできる。すぐに使ってみたいとワクワクしたのを覚えていますよ」。

自店の発展は地域と共に

最後に、「菓子処たかはし」様の今後の展開について、野澤社長に伺った。「今後も一貫して、地元密着の1店舗主義は継続していくつもりです。うちがこれだけ地元産の素材にこだわるのは、地元の方々に喜んでもらいたいという気持ちと、地元の方が他の地域に手土産に持って行かれた時に、少しでも美里町を感じてほしい、興味を持ってほしいという気持ちの両方が込められているからなんです。地域の発展無くしては、うちの発展もありませんから。せっかく『CN700』を導入したので、地元をアピールする新商品もぜひ考えていきたいですね」。
野澤社長はかたわらの「CN700」に「これからもよろしく」と笑顔のエールを送った。