導入事例・お客さまの声

隠れ家ベーカリーの秘密道具「EZ(イージー)デバイダー」  プーフレカンテ様

EZデバイダーご活用事例

プーフレカンテ様(愛知県名古屋市)

 
プーフレカンテ(peu fréquenté)とは、「隠れ家」そして「閑散としている」という2つの意味を持つ言葉。「みんなの知らないような閑散とした場所で、隠れ家的なお店が繁盛したらおもしろい」とオーナーの狩野義浩様があえて店名にした。今やその隠れ家は、ここでしか買えないパンを求めて多くのファンが通う、まさに繁盛店になった。店名に込めた思いをいかにして実現させたのか。同店にうかがい、狩野様にお話を聞かせていただいた。


 
 
 
プーフレカンテ
オーナー 狩野 義浩(かのう よしひろ) 様
フレンチシェフを志した専門学校時代に「ビゴの店」のビゴ氏の講義を聞き、パンづくりに興味を持ち同店に入社。7年間の経験を積み、その後洋菓子分野にも見識を広げ、2000年8月にベーカリー「プーフレカンテ」をオープン。現在2店舗を展開中。

毎日300本売り切る人気の食パン
同店の代名詞とも言える「パンドミ」1本500円(税抜き)同店の代名詞とも言える「パンドミ」1本500円(税抜き)
  
愛知県名古屋市、大都市の郊外にそのお店はある。周りに商店街があるわけではない、目立った看板も置いていない。しかし、お客さまは、ひたすらここを目指してやって来る。そう、お気に入りのパンを買うために。
特に予約しなければ購入が難しい食パン「パンドミ」は、多くのリピーターを創出する看板商品で、平日で300本、ピーク時には400本を売り切る。
同店は、ほかにもデニッシュや菓子パン、調理パンなど随時、約150アイテムを揃え、6坪あまりの店内は常に満員状態が続く人気ぶりだ。
さっそくオーナーの狩野様に人気の秘訣(ひけつ)をうかがってみた。
「うちは、決して特別なことはしていないんですよ、私自身の信条が何事もシンプルに考えることで、パンの配合や製法だっていたってシンプルです。特別なのはとっておきの道具を使っていることだけかな」。
狩野様は微笑(ほほえ)みながら、生地分割機「EZデバイダー」を指さした。
 
本店内工場。「EZデバイダー」による食パン「パンドミ」の生地分割。
250gで分割した生地4玉分を1ケースに入れて焼成する。
本店の製造は、同店立ち上げ時からオーナーとともにお店を盛り立ててきた早川千恵子様が担当する。
「EZデバイダー」は、現在は看板商品の食パンの分割が中心で、朝の4時過ぎに動き出して夕方の4時過ぎごろまで随時12時間稼働している。


 
 
焼き上がった「パンドミ」は、予約商品としてお店に並べられる。
現在は予約で約1カ月待ちの大人気商品となっている。
 
「うちは現在、名古屋の本店のほかに三重県のいなべ市で『魔法のぱん』というお店をやっていて、それぞれに1台ずつ導入しています。『EZデバイダー』は私の考え方と同じでシンプルなところが気に入ったんです。私自身が機械が好きで分割機もいくつも見てきましたが、複雑なものが多くて。それに比べて『EZデバイダー』は、動力にエアーも油圧も使わない、モーターだけの駆動で仕組みが本当にシンプル。最初に見た時は、えーこんな機械があったのかって驚きましたよ。それに分割精度もちょうどいい。これでもう1つ2つセンサーを付ければ、もっと精度も上がるんでしょうけど、それではかえって使うほうが使いにくくなってしまう。今ぐらいの精度がうちにはベストですね。私が生産機械に望むことは、一番が使いやすさ、二番目がメンテナンスのしやすさや耐久性、三番目に精度かな。とにかく使う人が使いやすく、長く愛用できるかどうかが最大のポイントだと思います。レオンさんの場合、マメに機械の調子も見てくれますしね」。
   

「EZデバイダー」で余裕を生みだす 
 
三重県いなべ市に新店舗をオープンさせた狩野様、その理由についても聞いてみた。
「私はもともと1店舗主義で、かたくなに1店舗でやってきたんですが、若い従業員たちといっしょにやっていくなかで、最近は、この人たちが将来的に店をもって自分でやっていけるような道筋をつくるのも自分の仕事かなと思うようになったんです。そんな時に知り合いから声がかかりまして、三重県のいなべ市が中心になって新しい試みのエリアができるということで、いい機会だったので自分も新たな1歩を踏み出しました。それが『魔法のぱん』です。この店は、店長の西川を中心に若い人たちにすべてまかせてやってもらってます。この若い人たちにもっとパンづくりの楽しさを知ってもらって、これからこの業界を盛り上げていってもらわないといけないわけですから。そういう意味でも『EZデバイダー』には期待しています。働き方改革などが叫ばれる現代では、昔みたいに仕事一辺倒では通じない世の中になってきています。パンづくりも『EZデバイダー』などを上手に活用して、効率を生んで、人間はもっと考えたり、勉強したりと、自分で自由になる時間を増やしていかないと、パンづくりの楽しさまでたどり着きませんから」。
 
  こだわるのは人間性
 
取材中に狩野様はこんな話をしてくれた。
 
「パンづくりって、とっても人間性が出るんですよね。どんなに腕のいいパン職人がいい材料使っても、つまらなそうにつくれば、できてくるのはそれなりのパンだし、経験が浅くても楽しくやる気をもってつくれば、それ相応のいいパンができるものですよ。だから、パンづくりと一緒に、人間性も磨いていかないとね」。
 
取材中にひとつ気が付いたことがある。同店ではスタッフの皆さんが、オーナーを「狩野さん」と呼ぶ。
 
「私からそうお願いしています。パンづくりの現場では、みんな横並びですから、役職も年数も重要ではない。私もほんの少しだけ先輩なだけです。だから後輩たちとは、知識も技術もすべてを共有しています。『プーフレカンテ』も『魔法のぱん』も私がつくるパンではなくて、たずさわるみんなでつくるパンですから。それを評価していただけるのが、一番うれしいですね」。
 
狩野様の言葉には、人間性を重視したパンづくりという同店の社風を実感させられる。
隠れ家ベーカリーのシンプルなパンには、たずさわる一人ひとりの思いが多彩な隠し味となってつまっている。そして、そのパンを買うお客さまもまた、とても満足そうである。
 
 
 
 
 
  つつむ No.159号 (2019年10月号)掲載
※文章内の表現・表記は、すべて取材当時のものです。
(C) 2014 RHEON Automatic Machinery co.,ltd.